発酵と日本酒が、東京の駅ナカで出会う
2025年5月14日、JR御茶ノ水駅構内に新たな発酵拠点が誕生する。新潟発の「FARM8 STAND(ファームエイト スタンド)」は、発酵文化、日本酒、そして職人によるものづくりの魅力を五感で体験できる期間限定のポップアップストアだ。
会場は、エキュートエディション御茶ノ水の2階。通勤・通学の合間に、発酵文化のミニトリップができる空間が広がる。
入り口は聖橋口から。改札外なのでご注意。
12種の新潟地酒をセルフで飲み比べ
まず体験したいのが、地酒のセルフ飲み比べ。越乃寒梅や鶴齢など、新潟を代表する銘酒12種がラインナップ。好きな銘柄を自分で注いで味わえる。酒の甘辛、香り、キレ。それぞれの個性を気軽に比較できる、利き酒ビギナーにも嬉しいスタイルだ。
レジで専用のおちょこをもらい、気になった銘柄をセルフで注ぐスタイルだ。マシンで10mlずつサーブされる。今回は5銘柄550円のプランで飲み比べてみた。
個人的に気に入ったのは廣新。魚沼コシヒカリを磨いた純米大吟醸だ。酒造好適米ではなく、食べるお米を使っているが、何とも優しい味わい。雑みのないピュアな甘みが1日の疲れを癒してくれる。
お酒の展示販売は個性的なラインナップ
ウッドチップを使い森林のような爽やかな木の香りが佇む日本酒(木の種類によって香りは様々に変わる)や、コシヒカリの玄米を磨かずに造った一本、日本酒カクテルなど普段目にしないお酒が並ぶ。
運だめし?いや、酒運だ。「酒みくじガチャ」
もうひとつの目玉は「酒みくじガチャ」。パウチ入りの日本酒がカプセルに入っており、銘柄は引いてからのお楽しみ。しかもオリジナル酒器付き。運試しと利き酒が一緒に楽しめる、新感覚のガチャ体験だ。
SAKEPOSTと酒器のセットになっている。
「JOGURT」シェイクで、発酵を飲む
発酵ドリンク「JOGURT(醸グルト)」を使ったシェイクスタイルドリンクにも注目。植物性発酵ヨーグルトならではの、自然な甘みとまろやかさが心地よい。暑い季節のリフレッシュにぴったり。
日本酒を使ったスイーツの魅力は、その自然な甘みと深みにある。砂糖を使わない分、身体にやさしいのもポイントだ。
燕三条クラフトと出会う、飲みの風景
燕三条の職人が手がけたクラフト酒器やキッチンツールも並ぶ。金属加工の技術と美意識が込められた器は、酒の印象すら変えてしまう。温度の持ちや口当たりまで、五感で酒を味わう楽しみが広がる。
新潟を訪れるたびに、燕三条のクラフトマンシップには見惚れてしまう。手に取るたびに感じる確かさと、美しさ。飲む行為そのものが、ちょっと豊かになる気がする。
加えて、廃材を使ったアート作品の展示も。発酵、酒、器、そしてアート。静かな情熱が交差する空間だ。
米をスッ…とすくえるのは、このヘラのような形状だから。まさに機能美。
開催概要
項目 | 内容 |
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名称 | FARM8 STAND(ファームエイト スタンド) |
会場 | JR御茶ノ水駅構内「エキュートエディション御茶ノ水」2F |
開催期間 | 2025年5月14日(水)〜約3ヶ月間(予定) |
営業時間 | 平日10:00〜21:00/土日祝〜20:00 |
主催 | 株式会社FARM8(https://farm8.jp) |
プロデューサーに拍手を
ぽんしゅグリア、SAKEPOSTなど、画期的なプロダクトを次々と生み出してきたFARM8の仕掛け人。その彼らが今回手がけたのが、この“発酵と酒の体験空間”だ。行くしかないだろう。