コーヒーの味は、豆だけじゃなくマシンからも進化する。7年ぶりとなる「FAMIMA CAFÉ」の新型マシンは、業界初の技術を詰め込んだ「小さな革命」だ。豆の挽き方から抽出方法、インターフェースまで一新され、まるでバリスタの一杯をコンビニで味わえるかのよう。大阪・関西万博を皮切りに始まるこの刷新が、日常のコーヒー体験をどこまで変えるのか。期待せずにはいられない。
業界初のグラインダ搭載、その瞬間の””飲みたい””に寄り添う
新型マシン最大の目玉は、豆の挽き方を9段階に調整できるグラインダ。これまで1パターンだった粒度設定を、飲み方やメニューに合わせて自在に変えられる。浅煎りや深煎りの個性を引き出す精密さは、専門店と肩を並べる領域に足を踏み入れたといえる。
また、選べる粒度がもたらすのは、味の好みに対するパーソナルな対応力。アイスならすっきり、ホットなら濃厚にと、自分だけの1杯が可能になる手応えがある。
このグラインダ機構は、2025年6月1日時点でコンビニ業界としては初の導入。FAMIMA CAFÉは、より“今飲みたい”という気持ちに即した一杯を実現するため、業界の常識を塗り替えようとしている。
世界No.1バリスタの抽出理論をマシンに宿す
「4:6メソッド」で知られるバリスタ・粕谷哲氏による監修のもと、新型は抽出方法そのものも刷新された。バリスタのハンドドリップさながらの湯の注ぎ方、攪拌タイミングまで再現している。
この技術的アップデートにより、出来上がりのムラを抑え、香りと味のバランスが格段に向上。まさに「誰もがプロの味をいつでも手にできる」時代の到来を告げている。
粕谷氏は「これまでカフェでバリスタがしていたことを、そのまま再現できるようなマシンにした」と語る。こだわりの抽出機構は、湯温や注湯のコントロールだけでなく、豆本来の旨味を引き出す攪拌工程までも踏襲。開発陣とのディスカッションを重ねた結果、「本当に難しいと思っていた要望が次々と形になった」と、その完成度への確信をにじませた。
「4:6メソッド」とは?
粕谷哲氏が考案した抽出法で、抽出時に入れるお湯の40%で味、残り60%で濃度を調整するという革新的なテクニック。技術に頼らず“理論”で味を整えるのが最大の特長で、誰にでも再現できる点が世界的な評価を集めた。
タッチパネルで選び放題、オペレーションもスマート化
新型ではメニューボタンがタッチパネル式に進化。これにより従来16種類だった提供メニューはさらに幅広く展開可能に。リッチラテやフレーバードリップ系フレーバーが追加されるのも時間の問題だ。
加えて、紙の販促物を減らし、操作ガイドも視覚的に補完。この機能更新はスタッフの業務負担軽減にも貢献し、働き方と体験の両立を図る一石二鳥のアップデートと言える。
また、視覚的なナビゲーションで操作性が向上したことにより、高齢者やコーヒービギナーにとっても使いやすい設計に進化。お客さまに寄り添うインクルーシブなUIが、より幅広い層へのアプローチを可能にしている。
アイスモカブレンド、モンドセレクション金賞の快挙
「FAMIMA CAFÉ」のアイスモカブレンドが、2025年モンドセレクションでコンビニカウンターコーヒー初の金賞を受賞。香り、後味、飲みごこちへの評価が高かった。
この栄誉は従来マシンでの抽出だったが、味の設計はそのまま新型でも継承。新マシンとの組み合わせによって、さらなる感動の1杯になりそうだ。
このモカブレンドは、粕谷氏と共同で豆の選定から焙煎、抽出方法に至るまで妥協なく開発されたもの。商品担当者によれば、「世界一美味しいコンビニコーヒーを作る」ことを目指し、熟成期間も含め100回を超える試作が行われたという。
全国展開スケジュールと導入店舗情報
新型コーヒーマシンは、以下のスケジュールで順次設置が進む。
- 2025年6月:大阪・関西万博内のファミリーマート店舗および東京都内店舗に導入開始
- 2026年5月:全国の店舗への設置完了予定
個別の設置状況や対象店舗の確認は、公式サイトで随時更新予定。
関連情報
- ファミマのアプリ利用で11杯ぶんのおトクなコーヒー回数券が購入可能
- 愛知県春日井市へのふるさと納税でモカブレンドのクーポンが返礼品に
- 詳細はこちら:
- [https://www.family.co.jp/famipay.html](https://www.family.co.jp/famipay.html)
FAMIMA CAFÉの歩みとこれからの進化
2013年に「FAMIMA CAFÉ」としてブランドをリニューアルして以来、ファミリーマートは一貫して“最も身近なカフェ体験”を掲げ進化を続けてきた。2014年にはシャーベット状の「カフェフラッペ」、2019年にはスペシャルティコーヒー「モカブレンド」、2020年には「甘味焙煎」アイスコーヒーなどを続々と投入。
さらに2022年にはアジア最大級の“SCAJ”展示会に大手コンビニとして初出展。2024年からはモカブレンド1杯の購入につき、モカ豆の産地・エチオピアへ1円を寄付する支援活動も始めた。
そのどれもが、「おいしさ」と「新しい価値」を身近に届けるというFAMIMA CAFÉの思想から生まれている。
あなたの「ふつうの一杯」が変わる、その第一歩
コーヒーは日常に寄り添う飲み物だからこそ、そこに技術と想いが注がれることで大きな変化が起きる。ファミマカフェ新型マシンが織りなすこの変化は、気づかぬうちに私たちの「ふつう」の基準を押し上げていく。近所のコンビニで、バリスタの技術に触れる。そんな未来は、もうすぐそこに来ている。