東京駅直結、大丸東京店9階。都心の喧騒の中で、まるで世界中のロースタリーをトレースするような感覚が味わえる新拠点がオープンする。PostCoffeeによる新スタンド「PostCoffee KIOSK」は、日替わりで世界各地のスペシャルティコーヒーを提供する、コーヒーラバー垂涎の新スポット。その背景にある哲学と体験を読み解く。
明日見世に誕生。コーヒーと出会う「キオスク」という装置
6月4日に幕を開ける「PostCoffee KIOSK」は、百貨店の体験型スペース「明日見世」内に登場。ポストオフィスのように、今日の「一杯」を気軽に受け取る場所として構想されている。
日替わりで提供されるラインナップは、国内外のロースター十数社からセレクト。サブスクリプションでコーヒーを届けてきたPostCoffeeならではの、キュレーター視点が息づいている。これまでに、世界的に評価されるデンマークの「La Cabra」や、日本国内の競技会で上位入賞経験をもつロースターともコラボレーション実績を重ねてきた。
スペシャルティコーヒーを軸にした“非日常のMy Oasis”
今回の明日見世Vol.4のテーマは「MY OASIS(私だけのオアシス)」。梅雨や猛暑に疲れた心身を解きほぐす、癒しのコンテンツが多数展開されるなか、「PostCoffee KIOSK」はまさに飲み手の五感をリセットする場として核を担う存在に。
ハンドドリップやエスプレッソもイートイン・テイクアウトの両対応。一杯の余白に、旅するようなリズムが刻まれる。
加えて、店頭ではその場で好みに応じた豆の提案を受けられる「簡易版テイスト診断」も予定。店舗体験を通じて、自宅で継続してコーヒーを楽しむためのサブスクリプションにもスムーズに誘導される仕組みだ。
「PostCoffee」って何者?──コーヒーの民主化プロジェクト
PostCoffeeは、コーヒー×テクノロジーのアプローチで知られるD2Cブランド。独自のテイスト診断を通じ、ユーザーひとりひとりにカスタマイズしたスペシャルティコーヒーを届けるサブスクリプションサービスを展開してきた。
「30万通り以上」の組み合わせから、その人に合った豆・淹れ方・配送頻度を提案する仕組みは、単なる定期便の枠を超えたパーソナライズの体現である。
今回のキオスク展開も、その思想の延長線上にある。「コーヒーの民主化」を掲げる彼らにとって、“毎日違う産地の一杯が飲める場所”は、象徴的なアウトプットだといえる。
日替わりで巡る、世界の名店ロースター
KIOSKの最大の魅力は、なんといっても日替わりで登場する世界各国の名門ロースタリーのコーヒーたちだ。東京の一角にいながら、オスロ、メルボルン、サンフランシスコのローストを旅するように味わえる。それが生活に溶け込むのだから、実に贅沢な派生だと思う。
PostCoffeeが培ってきたグローバルなネットワークが、ローカルな一杯として手に届く形になった。それはまさに、“サードウェーブ”のその先を体感できる場である。
さらに注目すべきは、焙煎競技会で上位入賞したロースターの豆も取り扱っているという点だ。ユーザーは、世界中で評価された希少な味わいを日常の中で気軽に体験できる。
コーヒー片手に、“小さな幻想”へ誘うブランドセレクト
Vol.4ではコーヒー以外にも、「MY OASIS」のテーマに呼応したブランドが並ぶ。香り、手触り、眠り――五感の再起動を促すラインナップが充実。
- DERMED/yameKAGUYA/IROIKU(三省製薬)
- 機能性スキンケアブランド。UV対策プロダクトを中心に展開。
- 越後ふとん「脱力まくら」
- 睡眠リセットに着目した話題のまくら。ZERO GYMとの共同開発。
- laccche(日本パフ株式会社)
- 化粧品パフで培った技術から誕生したバス・リラックス用品ブランド。
数あるオアシスの中に、あなたなりの“癒し方”を見つけられるかもしれない。
東京駅という立地がもつ“コーヒースタンド”の意味
「PostCoffee KIOSK」誕生の地は、大丸東京店9階に位置する「明日見世」。東京駅直結、首都の情報感度と回遊性の高いこの立地は、まさに世界中のコーヒーを供する“出会いの場”として理想的。
駅構内の喧騒から一歩逃れ、ゆっくりと淹れられる一杯に耳を傾ける――。その時間こそが、「MY OASIS」にふさわしい。
また、東京駅という“起点性”をもつ場所に新設されたことで、地方や海外からの来訪者にとっても、世界のロースターとの新たな接点となる役割が期待される。
PostCoffee KIOSK 各種情報&明日見世イベント詳細
PostCoffee KIOSK 詳細
- オープン日:2025年6月4日(水)12:00〜
- 営業時間:10:00〜20:00(大丸東京店の営業時間に準ずる)
- 提供メニュー:ハンドドリップ、エスプレッソベースドリンク、豆の販売
- キオスクの特徴:
- 世界のロースタリーから厳選した日替わりコーヒー
- 豆の試飲&購入も可能
- リアルとサブスクが交差する体験的ステージ
- 簡易テイスト診断による豆のレコメンドとその場での購入連携
明日見世 Vol.4『MY OASIS』概要
- 展開期間:2025年5月28日(水)〜8月19日(火)
- テーマ:「MY OASIS」〜自分だけの癒しを見つける3カ月間〜
- 出展ブランド数:全20ブランド(うち1ブランドは店舗初登場)
- 特徴:
- 季節特有の不調に寄り添う睡眠・スキンケア系製品が中心
- インスタレーションテーマは「かざぐるま」。視覚も癒す空間演出
店舗情報
- 名称:明日見世(あすみせ)
- 所在地:〒100-6701 東京都千代田区丸の内1-9-1 大丸東京店9F
- 面積:約130坪(約430㎡)
PostCoffeeが追求する「最短距離」の思想
このKIOSKは、PostCoffeeが5年以上温め続けたブランド哲学の結晶だ。「美味しいコーヒーと消費者を、最短距離で繋ぐ」。そんなミッションから生まれたサービスは、オンラインのサブスクリプションから下北沢の実店舗へ、そして今、“都市のハブ”である東京駅へ。
OMO(Online Merges with Offline)型のアプローチは、デジタルで広がった世界と現実の交差点に新しい体験の場を創出する。KIOSKはその象徴である。
同社がオンラインで展開するサブスクリプションサービス「PostCoffee Subscription」では、30万通り以上の組み合わせからユーザーに最適化されたコーヒーボックスをポストに届けており、今回のKIOSK展開は、そうした“パーソナライズされた体験”をリアル店舗でも提供する新しい試みといえる。
“旅する一杯”が日常になるとき
移動すること=遠出することではない。コーヒーの中には風土と時間が詰まっている。「PostCoffee KIOSK」は、そんな“静かな旅”を東京駅という地にインストールしたとも言える存在。
日替わりで変わる味の景色を、ただ常連として味わうだけでもいい。あるいは、初めての豆に手を伸ばしてみるのもいい。新しい明日に向かう、あなたの起点は、きっとここにある。