日本酒

【几鏡 kikyo 2025】静寂とともに味わう、田邉公一監修の進化系SAKEがリリース

喧騒を脱ぎ捨て、五感で「静寂」を味わう時間を――。SNSでも熱狂的な支持を得る人気ソムリエ、田邉公一監修による日本酒シリーズ「几鏡 kikyo」に、2025年ヴィンテージが数量限定で登場。洗練と透明感を携え、今年も飲む時間そのものを特別な“ひと時”へと導いてくれる。

2025年版「几鏡」は、味わいの“レイヤー”で魅せる


2024年に話題を呼んだ「几鏡 kikyo」初リリース。その圧倒的なアロマ構成と食中酒としての懐の深さは多くの日本酒ファンの心を掴んだ。新たに登場した2025年ヴィンテージは、前作を礎にさらに立体的な香味設計が施されている。

「几鏡 純米吟醸 2025」は、白桃や黄リンゴ、イチゴといった果実のジューシーな香りに加え、アカシアや菜の花のようなフローラルノートが幾重にも重なる。その奥には、白玉団子やフレッシュクリームといったやさしい甘味が潜む。

地元の力と共鳴する一杯、有賀醸造との協業


今回も醸造を手がけたのは、福島県の老舗蔵・有賀醸造。全国新酒鑑評会でも金賞を多数受賞する技術力に裏打ちされた美酒づくりの名手である。

用いられているのは、地元産の3種の酒米。それを、同じく福島の水、酵母によって丁寧に醸した“土地と共鳴する酒”。「流れる風 ひと時の静寂」という副題が示すように、都市の日常のリズムから一歩はみ出し、凪のような心持ちにさせてくれる設計になっている。

ソムリエ田邉公一――ワインの知見で和酒に革新を


ソムリエ歴20年以上、SNSフォロワー数5.5万人。田邉公一は、数々のレストランやワインスクールの監修を通じて「食と飲の調和」を全方位的に追いかけてきた人物だ。

原料の透明性、味の構造、香りの演出――。ワインの文脈を持ち込むことによって、日本酒にも新たな息吹をもたらす。几鏡シリーズはその功績の結晶であり、SAKEの再定義とも言える試みだ。

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ラインナップ紹介:純米吟醸と特別純米の2種構成

几鏡 純米吟醸 2025

  • 香り:イチゴ、白桃、金木犀、白玉団子、花の蜜など
  • 味わい:上品な甘みと繊細な酸味が共鳴し、シルキーな余韻が持続
  • ペアリング:鴨とフルーツのサラダ、スモークサーモン
  • 推奨温度:6〜12℃
  • 価格:¥5,390(税込)
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几鏡 特別純米 2025

  • 香り:和梨、赤リンゴ、柚子、菩提樹、道明寺粉
  • 味わい:まろやかさと米の旨味がゆっくり広がり、穏やかな余韻
  • ペアリング:焼き鳥(ささみ、せせり)、手巻き寿司、鶏のオレンジ煮
  • 推奨温度:6〜12℃
  • 価格:¥3,190(税込)
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kikyoという日本酒ブランドとは何か


「几鏡(ききょう)」という名は、“自らを映す鏡”=自省を促す静かな時間の象徴として名づけられた。単なる酒ブランドではなく、「飲む」という行為を人生のリズムに溶け込ませようとする静かなる意思がある。

現代の“早すぎる時間”の中で、小さなペースダウンを提案する。香りの層、余韻の長さ、セーブしたアルコール感……そのすべてが、“今ここ”との向き合い方を指南してくれるようだ。

日本酒における「純米吟醸」とは

純米吟醸酒とは、米と水、酵母のみで造られた酒のうち、精米歩合が60%以下に磨かれたもののこと。吟醸造りならではの低温長期発酵により、華やかな香りとキレのある味わいが特徴とされる。

ワインを思わせる香味設計や繊細なテクスチャーが魅力で、日本酒ビギナーにも受け入れられやすいカテゴリーでもある。「几鏡」はそのジャンルの進化形と呼ぶべき存在だ。

その出逢いは一期一会

主役になりすぎない、だけど確かな余韻を残す。几鏡 kikyoがくれるのは、心の輪郭を取り戻すささやかな時間かもしれない。ただ「うまい酒」ではなく、“なぜ今これを飲むのか”に寄り添うような設計。すぐに完売するシリーズだけに、その出逢いは一期一会。気になる人はお早めに。

この記事を書いた人

J.S.A Wine Expert / Sake Diploma。酒の香りにとことん弱い。都市とローカルを往復しながら、その土地の一杯に耳をすませている。これまでに開催したワイン会・日本酒会では、のべ5000人以上に酒を注いできた。抹茶の世界にも、静かに足を踏み入れはじめたところ。飲んだ先に広がる世界を求めて、今日も一杯、のち一文。

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