日本酒

限定酒「笹一 夏純米吟醸」登場|富士山と祈りを瓶に込めて【笹一酒造、初夏の神事に奉納】

北口本宮冨士浅間神社「初申祭」にて振舞いと特別販売


山梨県の老舗酒蔵・笹一酒造が、世界遺産・富士山の構成資産である北口本宮冨士浅間神社の例大祭「初申祭(はつざるさい)」にあわせ、限定酒「笹一 夏純米吟醸」を奉納・振舞い・特別発売する。

360年以上の歴史を誇る笹一酒造が、この由緒ある富士信仰の神事にあわせ、夏の涼を届けるような香味の酒を境内で提供する機会は、地元文化と酒造りの結びつきを体感できる特別な瞬間だ。

初夏を詰め込んだ「笹一 夏純米吟醸」


この季節限定の純米吟醸は、山梨県産の酒米「甲州夢山水」を100%使用し、富士御坂の深層地下水を仕込み水に採用。和柑橘を思わせる爽やかな香りとフルーティーな味わいに、キレのある酸が寄り添う。

和柑橘のアロマといえば、日本固有の白ぶどう品種である甲州の象徴的な香りだ。ワイン生産をも行う笹一酒造ならではのテロワールを活かした酒造りと言える。

冷やして楽しむことで、旬の夏野菜の天ぷらや、軽やかなスイーツとも好相性。富士の伏流水と山梨の米、そして神域に捧げる精神性が一体となった一本。

  • 商品名:笹一 夏純米吟醸
  • 原料米:甲州夢山水(山梨県産)
  • 精米歩合:55%
  • アルコール度数:15度
  • 内容量:720ml
  • 価格:1,900円(税込)
  • 販売開始日:2025年5月5日(祝・月)
  • 販売場所:北口本宮冨士浅間神社 境内、笹一酒遊館、笹一酒造 富士河口湖 旅の駅店

富士山信仰と御神酒文化


富士山は古来より信仰の対象として、また芸術の源泉として人々から崇拝されてきた。この信仰の中で、酒文化も深く結びつき、神道における御神酒や祭り、宴の場で重要な役割を果たしてきた。

神前に供えられる酒は、神と人をつなぐ神聖なもの。富士山の水と地の米で醸した酒を、その麓の神社に奉納するという行為は、自然・信仰・食文化を一つに結ぶ象徴的な営みだ。

笹一酒造での日本酒ツーリズム体験


笹一酒造は、酒蔵に併設する「酒遊館」や「SASAICHI KRAND CAFE」、さらに富士河口湖の旅の駅など、施設としても充実しており、試飲や限定酒の購入、スイーツ体験などができる。

これほど大規模に手がけている施設は全国でも珍しく、単体で日本酒ツーリズムを楽しめるほどの内容を誇る。富士山の麓で地酒を味わいながら、文化と味わいに触れる旅をぜひ体験してほしい。

伝統と未来を結ぶ蔵


笹一酒造は、創業1661年(寛文元年)。富士山の伏流水と地元産米で酒を醸す伝統を守りつつ、日本酒とワインの両方を手がけるユニークな蔵でもある。日本酒ブランド「笹一」「旦」「八咫笹一」、日本ワインブランド「OLIFANT」など、幅広い銘柄を展開。

ユネスコ無形文化遺産に登録された“日本の伝統的酒造り”を継承し、地域の神事や観光との連携を深めながら、“富士山とともにある酒蔵”として、今も新たな物語を紡ぎ続けている。


この記事を書いた人

J.S.A Wine Expert / Sake Diploma。酒の香りにとことん弱い。都市とローカルを往復しながら、その土地の一杯に耳をすませている。これまでに開催したワイン会・日本酒会では、のべ5000人以上に酒を注いできた。抹茶の世界にも、静かに足を踏み入れはじめたところ。飲んだ先に広がる世界を求めて、今日も一杯、のち一文。

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